ではどうやって弊社ゾルは成膜できるのでしょうか?

水分散された二酸化チタン結晶はスプレーによりミストとして対象面に付着します。 この ミストの水分が乾燥してなくなっても結晶の小ささが対象面との一次密着に貢献します。 粉の二酸化チタンの1/1000というナノ結晶二酸化チタンのサイズは、対象面との距離をナノレベルに小さくします。 ニュートンの万有引力の法則から結晶が対象面に引きつけられる力は質量の1乗を分子に、距離の2乗が分母になり 極大な力となります。

二酸化チタン結晶のもつOH基同士は、隣り合う結晶のOK基、および対象面のOH基と結合し合い、 結合されたOH基同士はOH-OHとしてH-O-Hの結合、すなわち水を形成し、後にTiとOを残します。

OH基から生じた水は空中に揮発蒸散され、後にはTi-O-Ti、またはOH-Ti-OH、の結合が残されます。 こうして生じたTi-O-Tiの結合はTi-OHの結合により対象面のOH基と一体化します。

このように膜状に分子構造が薄く、広く形成され二酸化チタン結晶薄膜となります。

室温薄膜生成のプロセス

当社の二酸化チタン薄膜は粉状二酸化チタンを使用しない、アナターゼ結晶二酸化チタンを水中に分散させ、これを超微細な水滴としてスプレー噴霧されることで、まずチタン結晶の混入した水膜が生成します。この微細な水滴は水の粒として表面に付着したのち、水分が蒸発しながら互いに引き付けあい、二酸化チタンの結晶同士が隣り合って並びあうことで、二酸化チタン結晶の膜状体が生成されます。

この並びあう結晶同士には、それぞれOH基、O基を保有しており例えばOH基同士やO基同士は、お互いに同じ基であることから引き付けあい、並びあいますが、この状態でも水分の蒸発は進んでおり、やがてOH基同士は結合し合って水を創り出し、余剰のO基同士もまた結合しあって、隣同士、或いは層間でのそれぞれの分子結合が起こります。

このとき分子同士がお互いに引き寄せられあい、一旦膜状に堆積した二酸化チタン分子はお互いの分子間の距離を縮めあいながら、分子の基を共有しあい、やがてこの共有により創り出された水分も蒸発していって、膜状の結合はチタン原子、酸素原子のみで構成される成膜が完成します。

このようにバインダがなくても、二酸化チタン結晶がそもそも保有する分子間力の結合により開始された成膜は、やがて化学的共有結合に及んで硬い、丈夫な膜を形成することができるのは、ひとえに当社のゾルに保有されている二酸化チタン結晶が極端に小さな大きさで(5~10nm)、この大きさの分子は分子間力だけで、充分にお互いの分子を引き付けあうことが可能です。

これが粉状の二酸化チタンでは、粒径が当社結晶型二酸化チタンとは約1,000倍も大きさが大きいため、このような成膜は不可能となります。

このように結晶そのもので覆われた膜の性質は、成膜時に分子がお互いの距離を縮めながら結合していく性格から、膜の中にクラックを生じますが、このクラックが膜内にあるため、積層された成膜の場合でも、最上層のみが反応に寄与するのでなく、下部層まで膜内クラックを利用して光触媒反応が起こりえるのです。