光触媒による消臭は空気中のVOC消臭と附着臭消臭に大別されます。

有機物の分解は、脱VOC消臭の効果にも表れます。VOCはじめ臭いの成分は主に有機化合物であるため、OHラジカルにより酸化され、異なる物質に変換されることで臭いとして感じなくなることを実証しています。

VOC消臭

揮発性有機化合物(VOC)として塗料に含まれるトルエン、建材や家具から発生するアセトアルデヒド、ホルムアルデヒド 生ゴミ臭の原因物質のメチルメルカプタンなどが対象物質です。 これらのような化学物質は別名「シックハウス症候群原因物質」とされ、対策が求められる物質です。

シックハウス症候群原因物質

  アセトアルデヒド (タバコ臭の一部)

  トルエン(塗料・樹脂)

  ホルムアルデヒド (壁紙糊剤・家具)

  メチルメルカプタン(生ごみ臭)

こうした化合物は光触媒酸化により分子構造が壊れ、空気中の濃度が低減していきます。

その性能を下記に示します。これは100以上あるとされるタバコ臭の成分中のアセトアルデヒドの分解についてしめしたものですが、未コートのステンレス鋼板に比べて、非常に高性能な分解脱臭能力をもっていることが、お判り頂けます。この実験では高濃度のアセトアルデヒドを負荷物質として、わずか5cm角のステンレス板を入れた300ccの袋の中の臭気物質がどのように変化するかをご覧頂くものです。

size:50×50mm SUS板   
紫外線強度:1.5mW/cm2
光源:BL15W×5本
容器:300mlテドラーバッグ
試薬:アセトアルデヒド 
備考:ガス注入10~15分後測定開始

写真の会議室は、壁面天井面が光触媒加工された建材で施工されています。

この室内にトルエン液を開放容器にて放置し、時間経過後のその濃度を測定するという、実用実験の結果です。 壁材はそれそのものでも、VOC吸着は可能ですが、左図のように数時間経過すると吸着飽和して濃度は下がらなくなります。 これに対し、二酸化チタン光触媒を加工した壁剤では、光が当たっていればゼロになるまで濃度は下がり続けます。 ここで濃度ゼロを確認して、再度等量のトルエンを開放容器に注入し、更に24時間を計測すると初回と同様に濃度は下がり続けます。 4時間で吸着飽和していたことと比較すれば、この濃度低下現象がもはや吸着ではなく、分解により生じていたことを説明できます。

附着臭消臭

消臭の対象として上記空気中のVOCとは別に検討されているのが付着臭消臭です。

汗に含まれるアンモニア、家具や壁紙に染みついたタバコ臭などは上記VOCとは区分して検討されています。

その試験法が未だ光触媒の標準試験法として確定していないため、評価としては上記VOCの試験と 同様の試験をもってその効果を検討します。

アンモニアは刺激臭があるので除去したい対象ですが、光触媒では分解されずNOx のように酸化により 化合物としての変異をもって濃度低減と考えています。